著者の体験、体感に基づく
「髪が元気になる方法」が
書かれている本。
複数の成分及び症状についてそれぞれ
「成分Xが症状Yに効果がある」
ということを
”体感”できるなんて筆者はスゴイナー。
255字感想(読書メーターに書いた感想)
それっぽいことが書かれているが
全て根拠薄弱。
本書の最後の最後に
「本書では著者の臨床結果に基づく
育毛法を紹介しています」とある。
つまりそういうこと。
でも髪に関して今まで
気にしていなかったことへの言及や、
リスクがなさそうでやり得っぽい
手法も書かれていたので為にはなった。
結局は
「根拠があろうがなかろうが、『自分の』
髪が元気になればよかろうなのだ!」
ってことかと。
現段階で本書は胡散臭さMAXなんだけど、
中長期間本書紹介のケアを試した後の
髪の様子で評価するべきなんだろうな。
内容の根拠は「著者の臨床結果」に過ぎない
ボクは鈴木祐氏の
論文を根拠にした健康本が好きで、
それらに慣れてしまっているからだと
思うんだけど、
この本はほぼ全てに対して
「主張はわかった。で、根拠は?」
という疑問を持たずにはいられなかった。
たとえば
男性型脱毛症の治療薬となる分子特定
とか
円形脱毛症の原因遺伝子同定
みたいな科学的根拠は
全然出てこない。
「言われてみれば髪に良さそうかもな~」
と思われることばかりが書かれている。
いわゆる「民間治療法集」って感じ。
その手の根拠の薄い本は
著者の権威をアピールすることで
それなりの説得力を持たせるものだと
思うんだけど、
本書はそれが控え目。
ひょっとしたら
著者についてあらかじめ知ってる人に向けた
本なのかもしれない。
というわけで、
本のタイトルと
自分が今まで読んできた本の傾向から、
勝手に「科学的根拠に基づいた
髪が増える術」が書いてあることを
期待したボクに原因があるんだけど、
肩透かし感を覚えずにはいられなかった。
それでも読ませちゃうのがコンプレックスネタのずるいところ
「文句言うくらいなら
読まなければいいじゃん」
と我ながら思うものの、
やはり「髪が増える術」と言われたら
気になって、
「それってあなたの感想ですよね?」
と内容に突っ込みを入れながらも
最後まで読んでしまった。
これがコンプレックスネタの
ずるいところにして
この手の情報が絶えない理由だと思う。
「科学的根拠がなくっても
(万人に効果が無いかもしれないけど)
ひょっとしたら
自分には効果があるかもしれない」
という弱みを握られちゃってるから
しょうがないね。
試してみようと思ったこと4選
- 塩素除去シャワー
- 天然塩でミネラル摂取
- オイルパック
塩素除去シャワーヘッドの導入
本書に書かれている
「髪を元気にする習慣トップ10」
の第一位。
正直塩素除去が髪に良いっていうのは
胡散臭いと思っている。
でもシャワーヘッドは
髪への効果以外にも
気になる点(節水に伴うガス代節約)
があったので、
1週間ほど前に購入して既に導入済み。
当然だけど効果はまだわからないし、
髪への効果も期待してない。
でも節水効果は確認できたし、
シャワーの水流、水圧が
安ホテルのレベルから
並ホテルのレベルに上がった感じはするので
シャワー時の気分がよくなったことは確か。
数週間もすれば慣れてしまって
このありがた味は薄れちゃうとは思うけど。
このシャワーヘッドについては
しばらく使ってから
使用感をレビューしてみたい。
天然塩でミネラル摂取
本書に書かれている
「髪を元気にする習慣トップ10」
の第四位。
これは
以前から何冊かの食事健康本に
書かれていた内容で
気になっていたんだけど、
今回「髪への影響」として
書かれていたことが
トリガーとなって試してみることに。
こちらも既に購入済み。
実際に使うのは
今の精製塩が無くなってからだから
数週間後からかな。
オイルパック
本書に書かれている
「髪を元気にする習慣トップ10」
の第二位。
これは
「育毛を邪魔するものを取り除く」
という考え方の中での
「頭皮の過酸化脂質除去」
の手段として書かれていた。
やはり根拠はないが
なんとなくそれっぽくって、
試してもいいかな~と思わせる内容。
「植物性の天然オイルを使え」って
書いてあったけど、
そんなのをわざわざ買うのはイヤだから
既に持っている
バリカンのメンテナンス用の
ベビーオイルで試してみようと思う。
根拠の有無は関係ない。自己満足できれば万事OK
これは
この本の内容に限った話ではないけど、
結局科学論文が根拠になっていたとしても
それは結局統計に過ぎなくって、
「自分に当てはまるかどうか?」
は確率でしかない。
だったら直感的にヤバいと思われる
内容じゃなければとりあえず試してみて、
結果がどうあれ自分が満足すればOK
ってことになる。
それはその通りなんだけど、
この考え方を進めていくと
人によっては
- 波動水は効果があることになるし、
- 水素水も効果があることになるし、
- 壺で幸せになれることになるし、
- 神様が存在することになる
ボクは別にこれらを信じること自体は
自由だと思うし
否定を押し付ける気はないけど、
他人には広げないで欲しいと思う。
(特にビジネスとしてお金を取らないで!)
個人で楽しんでください。
余談だけど、
この辺の考えがベースになって
ボクは「おすすめ」という言葉の
使い方に慎重なのだと思う。
この辺の「根拠の有無」や
「科学的かどうか」の線引きは
各人の情報リテラシーに依存するから
いろいろ難しいな~と思う次第。
とりあえず
ウチの母は波動水から解放されて良かった。
それでも一つだけ突っ込みたい。「単一周波数の音楽」ってなに?
「根拠が無くても信じるのは勝手」
ということで
この本に対する
ボクの突っ込みのほとんどが
キャンセルされたんだけど、
それでもなお突っ込みたい点が一つある。
それは
本書に書かれている
「髪を元気にする習慣トップ10」
の第八位、
「緊張が続くときは432Hz、
やる気が出ないときは
440Hzの音楽を聴く!」
について。
単一周波数の「音楽」ってなに?
たとえば
「ヒーリング系や民族系の音楽は
432Hzだと言われています」
という一文があるんだけど、
「432Hzの音楽」を楽譜にすると
オタマジャクシが全部
同じ横一列に並ぶってことでしょ?
同じ音階の「音」をリズムを変えて
異なる楽器で鳴らしまくってる感じ?
僕の知ってる
ヒーリング系、民族系の音楽は
決してそんな感じではないんだけど、、、
ちょっと意味が分からない。
この本の関係者は校正時
誰も疑問に思わなかったの?
それとも
疑問に感じるボクがおかしいだけ?
ただでさえ根拠のない内容が
たくさん書かれていて
ボクの本書に対する信用が
崩れかけているのに、
こんな(ボクにとって?)
意味不明なことが書いてあって
ますますこの本の内容が
胡散臭く感じてしまった。
(それでも最後まで読むし
一部内容は取り入れるんだけど)
最後話題が逸れたけど、
本書の感想は以上。
それでは~
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