ボクが
本を借りるときは
図書館HPで興味のある分野の
キーワードで検索して、
ヒットした中から
適当に新しいものを借りる、
もしくは予約する、
という方法なんだけど、、、
本書を手に取った理由(空振り)
ボクが本書を読んだ動機は、
一言で言うと
幸せになりたいから。
どういうことかと言うと、
幸せに必要な3要素は
- 仕事
- お金
- 人とのつながり
であり、
今の僕には
「人とのつながり」が
圧倒的に足りてないので、
それを作る一つの手段として
マッチングアプリはどうか?
と思ったから。
お金も仕事も足りてない?そんなの知らん!
なので
図書館HPで
「マッチングアプリ」と
検索してヒットした
本書をポチったというわけ。
ポチった=予約ボタンを押した
まぁ
タイトルの時点で
察してはいたんだけど、
本書の内容は
今回のボクの目的に
全然合ってなかった(笑)
それでも面白かったよ
概要
本のタイトルである
マッチング・アプリ症候群だけど、
これは作者曰く
こういうことらしい↓。
マッチング・アプリの婚活沼に依存するディープな住人たちを、「マッチング・アプリ症候群」と名づけた。この症候群の最大の症状は、マッチングし続けないと精神的な安定が保たれなくなる依存状態だ。
マッチング・アプリ症候群 p.8
これは「症候群」というより「依存症」なのでは?
で、
本書は
著者が実際に
こういった症状の人たちと
マッチングしたり
人づてに聞いた話だったりを
まとめて、
そこに筆者の感想なり考察が
添えられている本。
- 承認欲求を満したいんだけど満たせない人
- 高望みして一人に決めきれない人
- マッチング=結婚前提と思ってる人
- 盛った自分の写真に縛られてる人
- 犯罪者紛いな人
- 集客手段として利用している人
- ディープなオタク
- ゲーム感覚な人
などなど、
いろんな人が出てくる。
中には症候群の症状に当てはまらない人も
ちなみに
筆者の年齢が書かれていないが、
登場する
主なマッチング相手の年齢が
30~50代であること、
「15歳以上離れた相手は圏外」
としつつも
「不注意からマッチングした」
相手が25歳であること
から、
筆者の年齢は
ある程度察することができる。
マッチングアプリに
関することって
年齢層によって
知りたいことが違うと思うから、
その辺の情報が冒頭に
明記されていないのは
アンフェアかな、とは感じた。
全体の感想
面白い点
アプリに依存している
変な人の事例集として
楽しむには面白い本だと思った。
いろんな(変な)人が
いるんだな~って感じで、
ある意味
動物園や水族館に
行ったときの面白さに
近いかもしれない。
微妙な点
そんな面白さのある一方で、
ルポタージュとしてだったり
マッチングアプリ論(?)
として読むには
中途半端だったり
薄っぺらい印象だった。
っていうのも、
著者自身が
マッチングする当事者だという
こともあってか
随所に主観が挟まれているので
ルポに徹しきれていないし、
かといって
マッチング論としては
まぁそこに落ち着くよね、
こう書いておけば
それなりに
本が締まるよねっていう
無難な結論だったから。
なぜ微妙なのか考えてみた
なんか
マイナスなことを
書いちゃったけど、
なぜそう思ったかを考えてみた。
たぶん
こういう出会い方って
マッチングアプリが
できる前(流行る前)から
インターネットが既に
その機能を有しているので、
本書で紹介されている
アプリを介して起こること
っていうのは
既にどこかで行われていた
(既に議論された)ことなので
二番煎じ感があるから
なんじゃないかな?
っていうか
本書は2023年6月発売だから、
「インターネットが既に~」
とか言う以前に
「何をいまさら感」がある気がする。
ちょっと遅かったんちゃう?
主観と伝聞を根拠とするメッセージ
更に
マイナスなことを書くと、
本書は
途中までは変な人紹介と
その感想&考察として
楽しんでいたんだけど、
途中から
男性に向けたメッセージ
みたいに思えてきてしまった。
本書の事例は
あくまでも
著者の体験 or 伝聞であり
統計データではないので、
そんなこと主張されても
それってあなたの感想ですよね?
になってしまった。
しかもボクは著者のことを全く知らないから
なおさら説得力がないっていう、、、
微妙な点を上回る面白さは存在する
って感じで
マイナス面の文字数が
多くなっちゃったけど、
それは上述のように
ボクの読書目的と
本書の内容とのギャップによる
ガッカリ感が
そうさせてしまったんだと思う。
全体としては
上述のマイナス面より
変な人事例集としての
プラス面の方が大きかった
というのは
強調しておきたい。
気になったフレーズ4選
気になったフレーズの
紹介とコメント。
①心が動かない相手のために自分の生活を変えられない
アプリで気軽に
出会えてしまうことによる
弊害があるらしい↓。
自分の確立された
生活ルーチンを壊してでも
付き合いたい
と思える人と出会いたい
↓
リアルでの出会いでは
心が動かないから「ナシ」
な相手も、
アプリだと
やや好物件だから「アリ」
になる
↓
魔が差して付き合う
↓
そこまで心が動かない
相手のために
自分の生活を変えられない
という拒絶反応がおこる。
アプリ上で
心が動かなくても
実際に出会ったら
心が動くかもしれないから
リアルで会うのは不可避。
でも
リアルで会う=ルーチン壊れる
なので、
上のフローで言うと
「魔が差して付き合う」
のがいけないんだろうな。
アプリは
出会いの機会を与えてくれるけど、
付き合うかどうかは自分の判断。
アプリの提供する
「出会いの気軽さ」を
「付き合うかどうか」にも
適用させちゃダメ
ってことなのかな。
しらんけど
なんていうか、
大変なんだなーと
思いました(小並感)。
②学生の内に恋人ができなければ一生恋愛できない
(前略)異性とのなし崩しの出会いの場がある学生の内に恋人ができなければ、一生恋愛できない、社会人になってからは明確な意思を持って恋愛行動はできない(後略)
p. 106
あ、これボクだ(笑)
③ネット神隠し
アプリ戦略上のブロックのこと。
なんか
大仰に書かれててウケた。
たしかに
ブロックされた側からしたら
神隠しっぽいかも。
盛り上がってる話の途中とかだと尚更
気軽に後腐れなく(させず)
関係性を切れる
っていうのがアプリの特徴。
④「求める結婚生活」と「相手に何をしてもらいたいか」は別
著者のお説教が
炸裂(?)する節で出てきた言葉。
これは
たしかにそうだよな、と。
要は
テイカーのままじゃ
ロクな相手を
見つけることができないぞ
ってこと。
著者曰く、
自分が相手に対して何ができるか
を自己紹介欄に書いている
男性はほとんどいないらしい。
著者が女性だから
「それができる『男性』はいない」
ってことになるのは
しょうがないんだけど、
女性の自己紹介欄に
それができている人が
どれくらいいるのか
気になった。
こういうところで
統計が出てこないのが
(そんなデータがあるかは知らないけど)
本書を
マッチングアプリ論
として見た時に
「痒い所に手が届かない」
点かな。
まとめ
- 「マッチング・アプリ症候群」を読んだ
- 読んだ目的は「人とのつながり」を得る手段としてのアプリ評価
- 目的に対する解答は得られなかった(ボクの本選択ミス)
- アプリ依存の変な人達の事例集として面白かった
- それ以外の面はイマイチ
- 次からはちゃんと目的に沿った本を借りよう
これを書いてる最中に
思ったんだけど、
本書はなんていうか
下手なカレー
っていうイメージ。
素材や調味料に
ハズレは少ないから
どう作っても
不味くはならないんだけど、
調理が下手だから
最低限の美味しさしかない、
みたいな。
カレーだから美味しいんだよ。
美味しいんだよ?
でも、、、みたいな。
繰り返すけど
「変な人集としての面白さ」が
「それ以外のイマイチな点」
を上回ってるから楽しく読めた
ということは強調しておきたい。
それでは~
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