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【本の感想】キタキタおやじは完全変態【昆虫の惑星】

〇本の感想
〇本の感想

Youtubeを見てたら
動画内で触れられていたので
衝動借り。

面白かった。

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概要

昆虫雑学集。

  • 身体の仕組み
  • 生殖模様
  • 食物連鎖
  • 植物との共生
  • 人との関わり
  • 環境保護

といったテーマで
9章(+序章)に分けられ、
短いネタが100個くらい?
綴られている。

100個くらい?と書いたのは、
目次には章タイトルしか
載ってないから。

目次から
内容を把握(想像)したい
ボクとしては、
各ネタのタイトルも
目次に書いてほしかったな。

全体の感想

こんちゅうの ちからって すげー

昆虫=本能だけで生きてる生物
と考えると、
時間経過が作り上げた
本能という名のプログラムって
すごいな~
っていうのが全体の感想。

特に
他生物との共生関係については、
よくこんなに都合よく
進化したなぁ、と思えてくる。

もちろん
都合よく進化した種が
生き残った(適応進化?)
ってだけなんだろうけど、
生命の神秘?を
感じずにはいられない。

最近は
自分の生活に直結する
テーマの本ばかり読んでいたので、
こういう
自分とは直接関係ない世界の
アレコレについて
触れるのもたまにはいいな
と思った。

中高生の時に読んでいたら
昆虫学者になることを
候補に入れてたかもしれない
と思えるくらいには
面白い本だった。

近い将来、チョコレート供給不足の可能性!?

作中で唯一
ボクの生活に直結しそうなネタは、
チョコレートに関わる虫の話題。

どうやら近い将来、
チョコレートが
供給不足になるかも
しれないとのこと。

これは
チョコ大好きな
ボクにとって由々しき事態。

供給不足になりうる一因として、
カカオの受粉を担っている
蚊(ヌカカ)の処理能力の限界が
挙げられるらしい。

どうやら

  • カカオの花の構造は複雑で、受粉させられるのはヌカカのみ
  • ヌカカは輸送能力が低く、1輪が受粉するだけの花粉を運ぶのがやっと
  • カカオの花は数日で散ってしまう
  • ヌカカはなかなかカカオ農園に居ついてくれない

という問題があるようで、
更に悪いことに

  • カカオが受粉して実をつける確率は約3/1000

であるため、

  • カカオの木1本が実をつける量は生涯でチョコレート5kg弱相当

とのこと。

これを聞くと
むしろ今までよく
需要が供給に追いついてるな!

と思えてくる。

ヌカカさん、
頑張ってください。

あるいは人間さん、
効率よい受粉方法を確立してください。

よろしくお願いします。

昆虫食について

昆虫の話題において
切っても切れない昆虫食。

本書にも
ご多分に漏れず記載があるんだけど、
とても好感が持てたのが

昆虫食の素晴らしさについて
述べているところでも
「一番大事なのは
環境を守るという趣旨を逸脱しない」

と書かれていること。

大抵良いことしか言わないんだけど、、、

大抵こういう
プロジェクトを説明する時って
そのプロジェクトが
世に出なければいけない理由
だけを伝えて
デメリットには
触れないんだけど、

ここではちゃんと
「昆虫食は環境に負荷を
与えないことがメリットなんだから、
飼育の際に必要なエネルギ―による
環境負荷がメリットを

上回ってたら本末転倒」
と書かれていた。

(かつての?)
EV推進派の皆さん、
見習ってください。

いやまぁ
会社員じゃなくて研究者ならこう言って当然か。

ボクは「感情よりコスパ」

ちなみにボクは
昆虫食について、

  • 多少不味くても安ければ買う
  • 特別な補助金を配ってまで推進することではない

という立場。

仮に今から
業務スーパーで
蜂の子やイナゴが
1kg200円で売られていたら、
即採用して
それらを中心にした
レシピを組み立てる。

感情よりコスパ。

こういう人、
結構多いんじゃないかと思っている。

専門家の皆さんには、
一般的に得られる研究費の中で
研究を進めていただきたい。
おまえ何様だ>自分

終盤の「生態系保護」云々は食傷気味

本書はとても面白く
読み進められるんだけど、
終盤、
テーマが「生態系保護」になると
途端に説教臭く感じられて
興味が削がれていった。

サステナブルな
社会(地球)のために
生態系保護が重要っていうのは
散々聞かされているので、
「昆虫の不思議」を
楽しんでいるときにまで
持ち出さないでよ!

っていうのが
我儘な感想。

作者の立場を考えると
書かないわけにはいかない
っていうのはわかるけど。

人間の技術発展速すぎ問題、ここでも

文句を言いつつ
これについて考えてみる。

いろんな本を読んでると、

あらゆる社会問題は
進化速度のギャップ、

特に
「人間の技術発展速すぎ問題」
が原因で起きているのでは?

と思えてくるんだけど、
本書における
生態系保護に関しても
そう感じた。

人間が土地を切り開くのが
速すぎるから
昆虫は適応できず個体数が減る。

人間が
(人間を除く)自然界の
速度を超えて
種を移動させるから
外来種という概念が生まれる。

などなど。

まったく
困ったもんだ(他人事)。

進化速度が人間並みなのってウィルスくらい?

進化速度が
人間の並みなのって、
ボクが今思いつくのは
ウィルスくらい。

ウイルスとワクチンの
イタチごっこみたいに
人間の速度に追いついて
ほしくないものに限って
追いついてくるのを見ると、
「地球が人間を減らそうとしている」
みたいな陰謀論

発生するのもわかる気がする(笑)

タラレバはキリがないので控えよう

いや、違うか。

仮に昆虫の進化速度が
人間の発展速度並みだとしたら、
それが
ウィルスとワクチンの
イタチごっこみたいに
「生態系適応問題」とか言われて
別の問題を生むのかも。

いやいや、
そうではなく
昆虫が速く進化して
くれることを利用して
人間が昆虫の進化の方向性を
人間に都合よく

コントロールすることで
より一層
人間の生活が便利になる
という
可能性もあるぞ。
作中にショウジョウバエの実験生物としての
価値が書かれているけど、その発展系

いやいやいや、
そもそも昆虫の
進化速度が速かったら
現在の昆虫環境とは
全く違ったモノに
なっているわけで、
極論人間がここまで
発展しなかったかもしれないな。
逆の可能性も当然ある

...うん。
タラレバは不毛だ。

要するに「持続可能」は難しいってことかと

結局この一言に尽きる。

街づくりの
シミュレーションゲームでさえ
放置したまま住民が
健康で生き続けるのは
難しいんだから、

影響を与える変数が
シミュレーションと
比べ物にならないくらい
多いリアルで持続可能が
難しいのは当然。

難しいからこそ
いろんなところで
話題に挙がるんだよね。

暴論:人間も「自然」の一部と見做せば、別に好き勝手やってもいいのでは?論

ボクは
天邪鬼なので、
みんなが「生態系を保護しろ」と
言ってると逆の意見を
考えたくなる。

ので、
考えてみた。

「生態系を保護しろ」
っていう意見には、
たぶん
「人間が生態系をコントロールできる」
という前提があると思う。

その前提を
ひねくれた目で見ると、
「人間も自然の一部なんだから、
傍観者(神?)の視点からみれば
人間が環境破壊をするのも
ハエが汚物にたかるのも
同じ『自然なこと』なので
放っておけばいいのでは?」

という考えは成立する気がする。
人類の長期繁栄の視点が抜けてるから賛成しかねるけど

世の中広いから、
こんな案を大真面目に
主張する人もいるんじゃないかな。

考えてみたはいいものの
こっち系は深入りしたくないので
この辺にしておこう。

「生態系保護 → 天邪鬼発動」「まだ見ぬ価値の保全 → ええやん」

これは完全に
ボクの感覚の問題だけど、
上述のように
「生態系保護」とか言われると
天邪鬼が発動してしまう。

一方で、
もしこれが
「まだ見ぬ価値の保全」と言われると、
「たしかにその通りだよな」と
納得してしまう自分がいる。

たぶん、
ボクは
「人類はここまでエゴで
発展してきたのに
何をいまさら「生態系保護」だよ」

とか考えてるんだと思う。

だから、
エゴの延長線上として
「生態系保護」を
「(人類の役に立つ可能性のある)
まだ見ぬ価値の保全」と言い換える

だけで
すんなり受け入れられるのかと。

なんていうか、
コピーって大事だな、と。

気になったフレーズ5選

本書内で
気になったフレーズと
それについてのコメント。

変態(完全変態、不完全変態)

キタキタおやじは完全変態

ボクが
変態という単語で
思い出すのは

魔法陣グルグルで
虫になったキタキタおやじ

(ともう一匹)が
カッコいいポーズをしている
ニケを背景に
卵から孵るシーン。

「まわる三人の変態」
とかいうテロップがついてた記憶。

「踊る」だったかも

そのとき初めて
変態という言葉に
「ヤバい人物」以外の
意味があることを知った。

本書を読んで
その知識が

  • 完全変態 :蛹を介して成虫へ一気に変貌を遂げる
  • 不完全変態:脱皮を重ねて姿を変えていく

へと
バージョンアップされた。

キタキタおやじは
完全変態だった
ってことか。

うん、
何も間違ってないな。

キャタピー&ビードルの役割

完全変態に関して、
キタキタおやじの次に
出てきたのがポケモン。

ポケモンの進化って
不連続な変化で
普通に考えたら
違和感しかない
んだけど、

例えば
コイキングが「進化」した途端
ギャラドスになるのっておかしくない?

最初期に
完全変態という
元々不連続(に見える)変化をする
キャタピーやビードルを
登場させたことで
その違和感が
緩和されてる気がする。

これは
任天堂が準備した、
プレイヤーが
進化システムに違和感なく
なじめるようにした
工夫なのかもな、
って思った。

界・門・綱・目・科・属・種

臨・兵・闘・者・皆・陣・列・前・行?

シマウマの地肌は黒一色

黒い肌に
白と黒の毛が生えてるらしい。

ちなみに
(というか本書的にはこっちがメイン)
シマウマに縞ができた
理由について
最近有力な説は、
「縞は昆虫を遠ざけるから」
らしい。

縞は昆虫にとって
錯視効果をもたらす
ので
縞の上に降りるのを
好まない、とのこと。

誰か人肌にペイントで検証しないかな~

と思って
「人肌 ペイント 縞 虫」でググったら
既にそういう記事があった(笑)

「天から降りてきたパン=昆虫の排泄物」説

聖書に登場する
驚異の食物「マナ」、
昆虫の排泄物かも説。

モーセ「これこそ主があなたたちに食物として与えられたパンである!」

実は昆虫の排泄物。
ちなみに糞ではない

なんか
4コマギャグのネタにありそう。

効果のほどは微妙なところ

V.A.A.Mってなんか
聞いたことがあったんだけど、
ハチの成虫の
持久力を支えている成分らしい。
V.A.A.M(スズメバチアミノ酸混合物)

以下引用。

それを受けて、スポーツ選手向けにヴァームの組成を再現した商品が開発された。効果のほどは微妙なところだが、需要があるのは間違いない。

p.115

しれっと
「効果は微妙」
書かれていることが
笑いを誘う。

まとめ

  • 「昆虫の惑星」を読んだ
  • 昆虫の不思議、神秘を満喫した
  • 中高生の間に読んたら進路候補に昆虫学者を加えたかも、と思う程度には面白かった
  • ただ、終盤は生態系保護の話題で食傷気味だった

最後に一言。

ゴキブリとの共存は百歩譲って認める。
ただセミ(の声帯)だけは滅びて欲しい。

だってやつらは
目とは違って
自分で塞げない耳を対象として
遠隔攻撃(防御&回避困難)
してくるんだよ!?
ひどいよ

それでは~

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