「失業保険受給」の本筋とは
関係ありませんが、
先日の職業相談で相談員さんに
「職業訓練とは?対象者は?申し込み条件は?」
について、
この記事にざっくりと書いておきます。
ちなみに
「お前の聞いた内容なんかあてにならないよ!」
という方は、
厚労省の説明資料
「ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)の全体像」
→ こちら
や
同じく厚労省のハロートレーニングのページ
→ こちら
をどうぞ。
CATION!!
本記事はボクの体験をベースに書かれています。
よって、網羅的な説明ではありません。
ボクとは条件の異なる場合、本記事は参考にならない可能性があります。
また、一連の記事における
ボクの目的は「受け取る権利のある失業保険をすべて受け取ること」です。
再就職に向けた活動の体験談ではありません。
職業訓練の概要 ~訓練の種類と特徴~
職業訓練は、
ハロートレーニングとも呼ばれます。
ですが、
相談員さんは終始「職業訓練」
という言葉しか使っていなかったので
ボクもそれに倣います。
まずは職業訓練というシステムの
全体構成について説明し、
そのあと個々の特徴について
説明していきます。
職業訓練は4種類に分けられる
職業訓練の全体構成(分類)を↓に示します。
言葉で説明すると、職業訓練とは
- 公的職業訓練制度*という枠組みの中にあります
- 職業訓練には、公共職業訓練と求職者支援訓練があります
- 公共職業訓練には、施設内訓練と委託訓練があります
- 求職者支援訓練には、実践コースと基礎コースがあります
図でイメージをつかむのが
手っ取り早いですね。
*厚労省HPでは「公的職業訓練制度」という言葉がヒットしなかったため、説明のために便宜的に用いた造語、あるいはローカル限定の呼称かもしれません。
すべての訓練に共通の特徴
すべての職業訓練に共通する特徴を説明します。
- 受講料は原則無料(国が負担)
- 教材代は自己負担
- 訓練内容を活かせる職種に早期(訓練終了後3か月以内を目途)再就職することが目的
- 適正確認のため、申し込むまでに数回職業相談が必要
- 受講可否を審査するための選考会がある
- 応募人数が少ない場合、中止する場合がある
- 失業保険の受給期間外でも、条件を満たせば「受講給付金」がもらえる
- 訓練は1度受講したら1年または2年間、他の訓練を受講できない
要するに、
- 「ハロワ側は真面目に再就職者を増やそうとしています」
- 「よって、数回の職業相談で訓練対象者をふるいにかけています」
- 「その結果適正だと判断されたからこそ、受講料は国で負担します」
- 「冷やかしや興味本位では受講しないでください」
ということです。
なお、5の選考会は
中卒レベルの読み書き計算ができれば
問題ないとのことでした。
また、7の受講給付金の条件については
ボクが受給期間内であるため
詳細は教えてくれませんでした。
以上がすべての職業訓練に共通する点です。
「公共職業訓練」の特徴
公共職業訓練とは
公的機関が仕切っている訓練であり、
- 公的機関が直接実施する施設内訓練
- 公的機関が民間に委託する委託訓練
の2種類あります。
2種類に共通して、失業保険受給者は
- 条件を満たせば失業保険とは別に、更に受講手当や交通費支給があります
- 認定日のハローワーク手続きが免除されます
- 訓練期間中に受給制限期間があった場合、制限が解かれます
- 訓練期間中に受給期間が終わった場合、訓練終了まで延長されます
- フルタイム雇用の希望者が対象です
要するに、失業保険受給者は
公共職業訓練に参加しさえすれば
失業保険だけでなく受講手当と交通費を
本来の失業保険受給期間にかかわらず
訓練期間中ずっともらえる
ということです。
失業保険受給者であって、
訓練を受ける余裕と再就職する気がある人にとっては
非常においしい訓練だと思います。
なお、1, 3, 4の諸々の恩恵を受けるための条件は
教えてくれませんでした。
「施設内訓練」の特徴
施設内訓練は、
- ものづくり系の技術(機械加工、溶接、CAD、電気等)の訓練です
- 訓練期間は基本的に週5日で半年~1年です
「委託訓練」の特徴
委託訓練は、
- 事務系の技術(簿記、介護、PC等)の訓練です
- 訓練期間は基本的に週5日で2~4か月です
「求職者支援訓練」の特徴
求職者支援訓練は、
- 民間の訓練期間が厚生労働大臣の許可を得て実施する訓練です
- 基礎コースと実践コースに分かれています
- 失業保険がもらえない人が優先的に斡旋されます
- 認定日のハローワーク手続きは免除されません
- 週20時間以上勤務(社会保険加入対象)の雇用希望者が対象です
3にあるとおり失業保険がもらえない人が
優先とのことで、公共職業訓練のような
メリットはありません。
5については、
対象が週20時間以上勤務希望者なので
フルタイム勤務希望者も申し込むことは可能です。
公共職業訓練と求職者職業訓練を比べると、
失業保険の受給資格がある人で
フルタイム勤務希望なら
公共職業訓練一択だと思います。
「実践コース」の特徴
実践コースは、
- 職務遂行のための実践的なスキル(主に介護、医療事務、web系)の訓練です
- 訓練期間は基本的に週5日で2~4か月です
「基礎コース」の特徴
基礎コースは
- 就職に必要な基礎能力(主にPC、ビジネススキル)の訓練です
- 新型コロナの影響で今は実施していません
説明を聞いた感想など
再就職活動はボクにとって縁遠い活動なのですが、
「再就職支援のために結構なお金が費やされているんだな」
というのが第一印象です。
予算をたっぷり使って再就職支援をしても、
再就職者が増えればそれ以上に徴収する税金が
増えるということでしょうか?
ちなみに、
ボクが在職期間中に支払った
雇用保険料の合計は
ボクが貰えるであろう
失業保険の合計よりも少ないので、
ボク個人の雇用保険収支?はプラスです。
雇用保険料を収めている皆さん、
頂いた失業保険は
ありがたくボクの無職寿命の延命に
使わせてもらいます<(_ _)>
まとめ
これまでに説明した職業訓練の種類と要点を
図にするとこうなります↓。
就きたい職種、訓練したい分野によりますが、
もらえる金額という観点で見ると
公共職業訓練を選ばない手はないと思います。
なぜなら、
説明内容を字面通りに受け取ると
たとえば失業保険の受給期間が120日の人が
条件を満たして1年間の訓練に参加すれば、
失業保険が365日もらえることになるからです。
これは
再就職に必要なスキルを無料で身に付けつつ、
当初の3倍の失業保険をもらえるということです。
残念ながらこの辺の詳細条件については
訓練参加の意思と行動を示さないと
開示されないようなので、
実現可否は不明ですが、、、
以上、ボクが聞いた説明内容でした。
お役に立てれば幸いです。
それでは~
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